今年度に実施される大学入試の日程が、ようやく決まった。コロナ禍に見舞われた受験生への配慮のため、文部科学省は大学入学共通テストを大幅に「改造」し、各大学にも個別試験で工夫を求めた。歓迎する受験生や高校が多い一方で、共通テストと個別試験の時期が近づき、仕組みも複雑になることを懸念する声も上がる。

入試問題の範囲、縮小を要請 文科省が全国の大学に
大学入学共通テストや一般選抜は予定通り 文科相が発表
 受験生は、「9月入学」の議論もあって入試日程がなかなか決まらないことにいらだっていた。「『とにかく早く決めて』という気持ちでいっぱいだった。ようやく勉強に集中できる」。東京都の私立高校に通う3年の女子生徒は話す。

 6月に学校が再開されたが、登校は2日に一度。自分は塾で勉強しているが、学校だけで勉強している生徒のことも頭をよぎる。「不公平な状況なのかな」と考えていたという。

 どんな生徒が、大学入学共通テストの第2日程の受験を認められるのか。今年度から始まる試験なので第1日程の内容をみて第2日程を受ける方が有利ではないか……。疑問は尽きない。

共通テストの成績提供が遅れることで「合格発表日の調整が必要になるかも」と語る大学担当者も。出題範囲の変更可能性もあり、受験生は難しい判断を迫られそうです。

 「混乱なく本番を迎えたいので…(以下有料版で、残り2510文字)

残りの見出し「出題範囲の「配慮」、大学には難題」
「9月入学検討で遅れた入試日程発表」
「「両日程の難易度、どこまでそろえられるか」」

朝日新聞 2020/6/20 5:00
https://digital.asahi.com/sp/articles/ASN6M7758N6MUTIL03B.html?iref=sptop_8_01