(CNN) 新型コロナウイルスの感染が世界各地で拡大するなか、米国では3月に870万人が感染しながら、
そのうちの80%以上が新型コロナウイルスと診断されていなかった可能性があるとの調査結果が発表された。

研究ではインフルエンザのような症状で病院や診療所を訪れたが新型コロナウイルスや
インフルエンザなど冬に例年流行するウイルスの感染症とは診断されなかった人の数を調べた。

研究によれば、こうした件数が3月に急増を見せた。870万人以上が3月の間に新型コロナウイルスに感染したとみられるが、
80%以上が検知されなかったと推計され、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大したという。

当時、正式に報告された件数は10万件で、今月22日時点でも感染者の数は230万件となっている。
しかし、当時は新型コロナウイルスの検査キットが不足していた。

研究チームは米疾病対策センター(CDC)が収集している各州のインフルエンザのような症状の病気のデータを利用した。
CDCでは毎年のインフルエンザの流行の追跡にこのデータを使用している。CDCは医師に対して熱やせきなどインフルエンザによって
引き起こされる症状の治療のために来院した人々についてすべてのケースを報告するよう要請している。

研究では、新型コロナウイルスの感染が複数の州で拡大するなか、インフルエンザのような症状で来院する人の数が明らかに急増したことがわかった。
いずれの州でも、インフルエンザとは診断されなかった来院者の数は新型コロナウイルスの感染が確認された人数よりもはるかに多かった。

このことから、新型コロナウイルスであろうケースの多くが検知されなかったと考えられるという。

全米でインフルエンザのような症状で来院する人の数は3月15日の週にピークを迎え、続く週では多くの州で減った。
例外はニューヨーク州とニュージャージー州でこの2州は新型コロナウイルスで最も打撃を受けており、3月28日に終わる週まで来院数は減らなかったという。
https://www.cnn.co.jp/usa/35155769.html