6/25(木) 9:28配信
朝日新聞デジタル

参加者たちは、段ボールベッドとパーテーションを組み立てる作業に取り組んだ=2020年6月24日午後3時35分、石巻市、窪小谷菜月撮影

 コロナ禍のなかでも多くの住民が集まる避難所は、どう運営すればいいのか。感染防止のためのデモンストレーションが24日、石巻赤十字病院(石巻市)であり、医療機関の関係者のほか仙台市や県など自治体の担当者ら約90人が参加。運営の手立てを確認した。

【写真】段ボールベッドを組み立てる参加者たち=2020年6月24日午後3時24分、石巻市、窪小谷菜月撮影

 病院の講堂であったデモンストレーションでは、参加者たちが協力してパーテーションなどを設置。各家庭の専用スペースを作り上げた。

 設置したパーテーションは高さ145センチ。通常は90センチほどだが、座ってせきをしても飛沫(ひまつ)の拡散を抑えられる高さなのだという。この高さであれば、医療スタッフが避難者の健康状態を目視できる。

 また、床のウイルスは、人が歩くと舞い上がるため、雑魚寝をしなくて済むよう高さ40センチ弱の段ボールベッドを設置。寝ている時にせきをしても飛散を防げるよう、上部を覆う囲いも付けた。

 参加者はベッドに横たわったり、パーテーションの間を歩いたりして、避難所の様子をイメージ。市内の病院職員の男性は「寝心地がよくて驚いた。パーテーションもこのくらい高い方が、かえって人の目が気にならないかも」。

 こうした感染症対策を提案したのは、同病院の副院長で災害医療コーディネーターの植田信策医師。「今回実践したことを各自治体の(避難所運営の)マニュアルに落とし込んでいって欲しい」と呼びかける。

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