6/30(火) 7:09配信
時事通信
 
 新型コロナウイルス感染拡大を受け、民間でテレワーク導入が進む中、閣内から首相官邸で行われるテレビ会議の通信環境の悪さを指摘する声が出ている。

 外部や各省庁と回線をつないだ会議でトラブルが頻発。「新しい生活様式」の旗を振る政権中枢のお寒い状況を懸念する声が漏れる。

 口火を切ったのは麻生太郎副総理兼財務相。26日の記者会見で霞が関のデジタル対応に触れ「一番ひどいのが首相官邸だ。しょっちゅう音が切れる」と不満を吐露。菅義偉官房長官も「時々つながりにくくなることがある」と認めた。

 複数の政府関係者によると、安倍晋三首相も出席したテレビ会議で画面が止まるなどのトラブルが複数回発生。音声が全く聞こえなくなり、そのまま会議が終わりになるケースもあったという。

 緊急事態宣言発令中の5月1日には、史上初の「オンライン閣議」を試験的に実施した。しかし「さまざまな課題が見つかった」(官邸関係者)として、その後は持ち回り形式や通常開催に戻っている。

 官邸でのテレビ会議には「スカイプ」などの一般ソフトを使っているという。内閣府の担当者は「高いセキュリティーをかけているため、ラグ(時間差)が生じるのは仕方ない」と話すが、ある閣僚は「非常時の対応は大丈夫なのか」と不安を口にした。 

https://news.yahoo.co.jp/articles/f4614506bf05f441b1534e9c07022bf72eb49433