7/3(金) 8:15配信
読売新聞オンライン

(写真:読売新聞)

 宮城県内の上空で6月、白い球状の物体の目撃情報が相次いだ問題について、県は一連の経緯を内部文書にまとめた。高度3000メートル以上を浮遊し、白色の気球状の物体に十字形の部品、2基のプロペラがあったと分析。太平洋上に向かった推定の飛行経路も記されたが、「所有者・目的などは不明」と結論づけた。

 内部文書によると、県は6月17日午前8時20分、仙台市危機管理室からの照会で物体の存在を把握。陸上自衛隊、第2管区海上保安本部、県警、国土交通省仙台空港事務所、仙台管区気象台、国土地理院、東北大に問い合わせたが、有力な情報が得られなかった。

 飛行物体は、蔵王町役場周辺から村田町役場の上空を飛行し、沿岸方面へ。同午後3時40分、曇り空になったことで県石巻合同庁舎(石巻市)から見えなくなり、仙台湾の海上で見失った。同午後5時、県の領域から離れたと判断し、落下物も確認されなかったことから、対応を打ち切った。

 県には高い高度を飛行する物体を追跡する機材がなく、県幹部は「県の対応には限界がある」と話す。航空法違反の可能性もあり、村井知事は「何もしなくていいという問題ではない」と指摘。同様の物体が出現した場合は政府に対応を求める考えを示している。

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