自民党の石破茂元幹事長は3日、日本経済新聞社主催の「日経バーチャル・グローバルフォーラム」でオンラインで講演した。中国で「香港国家安全維持法」が施行されたことを念頭に「中国は物事の考え方の基本が大きく違っている」と批判した。


石破氏は「中国も豊かになれば民主的な国になるのではないかといわれていたが全然そうではなかった。香港への対応をみてもそうだ」と語った。

中国の領土拡張の動きについて「きちんと認めないと言う力を持たねばならない。同盟の連携を持たねばならない」と強調した。「領土や人権を守る覚悟と矜持(きょうじ)が必要だ」と述べた。

1989年の天安門事件で日本が早い段階で経済制裁を解除したことが「今日を招いている」とも指摘した。

日米同盟に関し「ディール(取引)の関係なく米国との関係をより対等なものにする必要がある」と訴えた。

石破氏は「ポスト安倍」の候補に名前が挙がる。安倍晋三首相との違いを問われ「全ての人の融和を図り、共感を得ることをやっていきたい」と述べた。

「反対党の人にも納得はしてもらえと教わった。勇気と真心を持って誠心誠意お願いし理解を求めることは政治のスタイルとしてあるべきだ」と主張した。

日本経済新聞 2020/7/3 13:55
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61115300T00C20A7EA3000/