鹿児島県では4日、32人の新型コロナウイルス感染が確認された。県と鹿児島市が発表した。うち少なくとも28人はクラスター(感染者集団)が発生したとみられる鹿児島市の繁華街・天文館のショーパブ「NEWおだまLee男爵」の関連。県内の感染者は計83人となり、うちショーパブ関連が60人を超えた。

県は、厚生労働省のクラスター対策班が5日にも鹿児島県入りし、調査を始めることを明らかにした。三反園訓知事は3日の記者会見で「今回クラスターが発生したショーパブなど、狭い空間で歌ったり踊ったりする店に行くことを控えてほしい。(営業自粛要請も)検討している」と述べた。

鹿児島市は4日に20〜60代の男女22人の感染を確認した。このうち男女19人はショーパブの関連で、18人は来店客。

鹿児島県は同日、20〜90代の男女10人の感染を確認し、うち少なくとも9人がショーパブ関連。

一方、同県枕崎市の小原病院は4日、県が3日に感染を発表したショーパブの客の中に、6月27日深夜に店を訪れた同病院の医師1人と看護師2人ら計4人が含まれていると明らかにした。他の職員や患者との接触状況などを調べている。同病院は3日から外来診療と、入院患者への面会を中止した。

第10管区海上保安本部(鹿児島)は、6月29日にショーパブを訪れた鹿児島市に住む20代男性巡視船乗組員1人が感染したと発表。同市がこれまでに公表した感染者に含まれているという。〔共同〕

日本経済新聞 2020年7月4日 23:08
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