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毎日新聞

山の斜面、アジサイブルー 挿し木続け1万株 宮城・気仙沼
一人で杉を伐採し、約1万株のアジサイを植えた藤田清二さん=宮城県気仙沼市松崎外ケ沢で、2020年7月3日午後2時46分、神内亜実撮影
 宮城県気仙沼市にアジサイの隠れた名所がある。山の斜面が約1万株のアジサイで一面ブルーに染まる「赤坂公衆園」。山の持ち主の男性が一人で挿し木を続け、毎年この季節に見事な花を咲かせるようになった。

 アジサイを咲かせるのは、藤田清二さん(80)。約20年前に自営業の家電販売を辞め、「親子連れや地元の人が楽しめる公園をつくりたい」と造成を始めた。2年かけて山の杉をチェーンソーで1本ずつ切り倒した。元々花好きで「花であれば、みんなが笑顔になる」と庭にあった2株のアジサイを切り分け、挿し木を始めた。山の腐葉土のおかげか、どんどん成長し、アジサイの数も増えていった。

 最初は地元の人が知るだけだったが、今では日本全国、台湾などからも観光客が訪れるように。口コミや観光会社の目に留まったことなどから、昨年は約5000人が足を運んだという。藤田さんは一面のアジサイを見つめ、胸を張った。「下から見ると圧巻でしょ。このアジサイはよそにはない絶景だと思うよ」

 気仙沼市から訪れた自営業、畠山信夫さん(61)は「毎年うわさには聞いていたアジサイの名所。初めて来たが、これだけ咲かせるのは大変だったと思う。見事に咲いていて癒やされた」と話した。

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