https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200705/k10012497711000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_001
大雨 避難所で新型コロナ対策 間仕切り 消毒液 窓全開 熊本

記録的な大雨で川が氾濫し、大きな被害が出ている熊本県人吉市の避難所では新型コロナウイルスの感染対策を取りながら避難者を受け入れています。

避難所の1つで、市役所に隣接するスポーツ施設「人吉スポーツパレス」には、5日午後4時時点で724人が避難しています。

新型コロナウイルスへの感染を防ぐため、避難所では東京のNPO法人から提供を受けた間仕切りセットが組み立てられました。

縦横2メートルの段ボール製の柱とはりで四角い枠組みをつくり、周囲に布を掛けることで個室の空間を設け、避難者のプライバシーを守りながら飛まつの拡散も防ぐことができます。

避難所の受付には消毒液が設置され、水や食料品とともにマスクが置かれていて、避難した人たちは無料で受け取ることができます。

自宅が床上まで水につかり避難した70代の女性は「今後の雨でまた災害が発生するかもしれないので避難してきました。感染対策が行き届いていていいと思います」と話していました。

避難所の運営に当たる市の職員の迫田洋子さんは「3密を避けることを徹底したうえで、避難者の体調管理も気にかけています。感染対策を整えているので、ためらわず避難してほしい」と話していました。

芦北町 避難所の窓全開

記録的な大雨で浸水などの被害を受けた熊本県芦北町の避難所では、新型コロナウイルスの感染防止のため、すべての窓を開けるなどの対応が取られています。

芦北町では6か所の避難所が開設され、花岡地区にある町立の体育館には、5日午後の時点でおよそ30人が避難しています。

新型コロナウイルスの感染防止のため、避難所の入り口ではスタッフが非接触型の体温計で住民の検温を行い、手に消毒液を吹きつけていました。

居住スペースでは、いわゆる「3密」を避けるためすべての窓を全開にし、互いに数メートルの間隔を空けるなどの対応が取られていて、住民はマスクを着用していました。

家族4人で避難している70歳の女性は「浸水の被害を受けた自宅がこのあとの雨で壊れかねないと感じて避難してきました。対策のためにマスクは欠かせません」と話していました。

2020年7月5日 19時07分 NHK