0001蚤の市 ★
2020/07/08(水) 07:52:43.97ID:N4TomaWc9「家の中に水が…自分じゃ避難できん」。降り続く雨に刻々と水位を増す自宅内から、助けを求め2度電話した。周辺道路が冠水し、孤立状態に陥った福岡県大牟田市の三川地区。1人暮らしの田中春子さん(87)=同市樋口町=は、最初の電話から4時間半後に消防隊が駆け付けたときには手遅れとなっていた。
大牟田市消防本部によると、最初の電話は6日午後7時半ごろ。浸水被害を訴えた後、「大丈夫でしょうか」と尋ねてきたという。同本部にはその夜、300件を超える救助要請が相次いでおり、当時は出動可能な署員はいなかった。
その30分後、田中さんから再び電話があった。消防隊が自宅に向かうと既に車では近づけず、ボートを取りに戻ることに。周辺は2メートル以上冠水したところもあり、平屋の家は屋根しか見えない状況だった。潜水隊が泥水をかき分けて入室。午前0時前、天井近くでうつぶせの状態で浮いている田中さんを見つけた。その1時間後、搬送先の病院で死亡が確認された。田中さんを知る近所の女性(72)は「デイサービスの車から降りるのを何度か見たが、足が不自由そうだった。かわいそうに」と話した。
一方、同じ三川地区では、孤立した市立みなと小(258人)から下校できなくなった児童22人と教職員20人が、避難してきた周辺住民82人とともに不安な一夜を明かした。
同小は雨が強まった6日午後3時前、保護者に一斉メールで児童の迎えを要請したが、水位が一気に上がり、一部の児童は校内に残らざるを得なくなった。
馬籠秀典校長(56)によると、1階では昇降口のげた箱や教室の机がぷかぷかと浮き、午後5時すぎには全館が停電。2階の2室に分かれて避難した子どもたちは、真っ暗な中で蒸し暑さに耐えながら、おにぎりやパンを食べて過ごした。夜、1人の1年生児童が「怖い」と泣いたが、教諭が「大丈夫。怖くないよ」と励まし続けたという。
7日朝、自衛隊員が引くボートで救助された5年生の柿原嘉乃さん(10)は「真っ暗だったけど怖くはなかった」と気丈に話した。
生後2か月の赤ちゃん救助
みなと小近くの自宅1階が水に漬かって外に出られず、家族9人が2階で一夜を明かしたという小柳聖子さん(39)も、生後2カ月の娘の穂華(ほのか)ちゃんとともにボートで救助され、笑顔を見せた。
(森竜太郎、吉田賢治)
西日本新聞 2020/7/8 6:02
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/624033/