7/8(水) 22:37配信
ロイター
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会が新型コロナウイルス感染症治療に利用できる医薬品の調達を巡り、スイスのロシュ、およびドイツのメルクと合意したことが8日、欧州委関係筋の話で分かった。ブリュッセルの欧州委員会で2月撮影(2020年 ロイター/Yves Herman)
[ブリュッセル 8日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会が新型コロナウイルス感染症治療に利用できる医薬品の調達を巡り、スイスのロシュ<ROG.S>、およびドイツのメルク<MRCG.DE>と合意したことが8日、欧州委関係筋の話で分かった。
調達で合意したのはロシュの関節リウマチ薬「アクテムラ」とメルクの多発性硬化症(MS)薬「レビフ」。合意の下、EU加盟27カ国が購入を希望すれば両社は供給する。ただ関係筋は合意の条件などについては明らかにしなかった。
関係筋によると、ロシュとメルクは欧州委宛ての書簡で、EU加盟国の需要は満たせると回答した。ただ具体的にどの国が調達に関心を示したかは分かっていない。
この件に関してロシュとメルク、および欧州委報道官からコメントは得られていない。
アクテムラは、新型ウイルス感染症患者に対し、米バイオ医薬品企業ギリアド・サイエンシズ<GILD.O>の抗ウイルス薬「レムデシビル」との併用で治験が実施されている。
アクテムラとレビフはともに炎症に関連するタンパク質を標的とする医薬品で、新型ウイルス感染により「サイトカインストーム(免疫の暴走)」が起きた重症患者に対する治療に効果があると期待されている。
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