人材派遣のアスカが最大3万件の個人情報を流出…1カ月以上も周知せず
7/13(月) 6:15

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■アスカはどのように情報流出したのか

 アスカによると、同社が受けたのは「SQLインジェクション」と呼ばれるサイバー攻撃の可能性が高い。

 「SQLインジェクション」の「SQL」とは、データベースを操作するためのコンピューター言語のことで、「インジェクション」は「注入」を指す。不正な指令や操作をデータベースに注入し、データベースの情報を盗み出したり、利用者の端末にウイルスを感染させたりすることを目的とする。

 SQLインジェクションによる個人情報流出は過去にも発生しており、2011年にはソニーの運営するゲーム用サービス「PlayStation Network」において、外部からの攻撃により7700万件以上の個人情報が流出。過去最大級の情報流出事件とされた。この事件で流出した個人情報もメールアドレス、住所、氏名、パスワードなどだった。

 2015年には菓子メーカーのシャトレーゼもSQLインジェクションを受け、約21万人のユーザーIDやパスワード、電話番号などの個人情報が流出した。

■SQLインジェクションは古典的な攻撃方法

 インターネットセキュリティに詳しいITジャーナリストの三上洋氏はSQLインジェクションについて「攻撃がSQLインジェクションによるものであれば、データベースの設計に甘さがあった可能性は否定できない」と説明する。

 アスカのシステム担当者によれば、SQLインジェクションは「かなり古風な手法」。「HPのセキュリティ面は外注のサービスに一任しており、SQLインジェクションによる攻撃は当然対策されているものだという思い込みがあったため、SQLインジェクションに対する対策の有無は確認したことがなかった」という。

 また、アスカへのサイバー攻撃の直後、インターネット上の掲示板には犯行声明とみられる投稿があった。「SQL、3万件以上ありました」という文言とともに、個人情報が記載されたファイルがアップロードされた。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/7a9b6fbd340df0f908d16ab9b6a1990074f2bc00&;page=2