アメリカ政府は、南部テキサス州ヒューストンにある中国総領事館の閉鎖を命じたことを公式に認めました。「アメリカの知的財産と個人情報を保護するためだ」としていて、米中関係のさらなる悪化は避けられない見通しです。
アメリカ国務省のオータガス報道官は22日、声明を発表し、南部テキサス州ヒューストンにある中国総領事館の閉鎖を命じたことを明らかにしました。

理由について声明は「ウィーン条約では、外交官は接受国の法令を順守し、内政に干渉しない義務がある。アメリカの知的財産と個人情報を保護するためだ」としています。

これについて、ポンペイオ国務長官は訪問先のデンマークで行った記者会見で、閉鎖の具体的な理由についての言及は避けつつも、中国による知的財産の盗用などを改めて非難し、「アメリカの安全保障や経済と雇用を守るための行動だ」と強調しました。

また、対中強硬派として知られる共和党のルビオ上院議員は22日、みずからのツイッターに「ヒューストンの総領事館は外交施設ではなく、中国共産党の巨大なスパイ網の中心拠点であり、閉鎖されなければならない」と投稿し、ヒューストンの総領事館が中国政府のスパイ活動の拠点だったという認識を示しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200723/amp/k10012529241000.html