2020年8月1日 5時34分

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200801/K10012544551_2007312139_2007312159_01_02.jpg

農作業中のトラクターが横転し、死亡する事故が相次ぐなか、横転した際に下敷きになるのを防ぐための安全装置が付いていない、旧型のトラクターが少なくともおよそ24万台に上るとみられることが分かりました。おととし1年間にトラクターの事故で73人が死亡していて、農機具メーカーの中には対策に乗り出す動きが出ています。
農林水産省によりますと、農作業中に死亡した人はおととしまでの10年間に3450人に上っています。

おととし死亡した274人のうち、26%に当たる73人がトラクターの横転や転落などで亡くなりました。

NHKはトラクターの現状などを調べるため、国内の大手農機具メーカー4社に取材しデータをまとめました。

その結果、国内では推計でおよそ147万台のトラクターが稼働していて、このうち横転した際に下敷きになるを防ぐための「安全フレーム」が付いていない旧型のトラクターはおよそ24万台に上ることが分かりました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200801/K10012544551_2007312204_2008010534_01_03.jpg

「安全フレーム」は運転席の後ろにある鉄製のフレームで、斜面や段差で横転した時にフレームがあることで運転席周辺に空間ができ、運転する人がトラクターの下敷きとなるのを防ぐことができます。

トラクターには農業分野の研究や農業機械の安全性を調べる「農研機構」の審査で平成9年度から安全フレームの設置が求められていますが、それ以前のトラクターには設置されていないものが多く、今もそのまま使われているのが現状です。

「農研機構」が平成17年に農家などを対象に調査を行い、トラクターの転落・横転事故を分析した結果、安全フレームが設置された場合は73件の事故のうち、死亡事故はおよそ3%でした。

しかし、安全フレームがない場合は107件の事故のうち死亡事故はおよそ25%とおよそ8倍に上ったということです。

こうした中、農機具メーカーの中には安全フレームの設置を呼びかけるなど対策に乗り出す動きが出ています。

農林水産省はことし2月に有識者会議を設置し、トラクターの事故などを減らすための対策を検討しています。




大手メーカーの取り組み
     ===== 後略 =====
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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200801/amp/k10012544551000.html