(CNN) 米ワシントン州の当局者は7月31日、「殺人スズメバチ」の異名で知られるオオスズメバチを州内で初めて捕獲したと発表した。

オオスズメバチは米国では侵略的外来種に当たり、ワシントン州で昨年初めて発見されて以降、研究者らが捕獲および蔓延(まんえん)の阻止を試みてきた。体長は5センチ超。「殺人スズメバチ」の異名は、ミツバチに加え人間を襲って殺す場合もあることに由来する。

ワシントン州ではこれまで5匹の目撃が確認されていたが、声明によると、罠(わな)に捕獲された個体が見つかったのは初めてだという。この罠は同州バーチベイ付近で7月14日に回収されたもの。

ワシントン州農務当局の責任者は声明で、「罠が機能することが分かって心強い」と述べる一方、「やるべき仕事はまだ残っている」と気を引き締めた。

今後の作業としては、赤外線カメラを活用して巣を探したり、罠を増設したりすることが必要になるという。州農務当局は、特殊な罠を設置してオオスズメバチを生きたまま捕獲し、マイクロチップを装着したうえで、巣に戻るところを追跡する予定。コロニーを見つけた場合は破壊する方針だ。

オオスズメバチのコロニーでは秋以降に女王バチや雄バチの繁殖期が始まることから、その前の9月半ばまでには巣を見つけたい考えだという。

アジアに生息するオオスズメバチがワシントン州に上陸した経緯については、研究者の間でも分かっていない。州のウェブサイトによると、国際貨物船や輸入品、観光客、帰国者などを通じて持ち込まれた可能性が考えられる。

https://www.cnn.co.jp/fringe/35157584.html