三重県は12日、新型コロナウイルスの感染者の職業について事実と異なる発表をしていたことを記者会見で明らかにした。
今月6日に公表した津市の30歳代の女性、8日に公表した同市の60歳代の女性2人、松阪市の70歳代の女性の計4人の職業について会社員としていた。ところが、実際は津市内の診療所に勤める看護師や医療事務員だった。

 公表にあたり、診療所側の同意が得られなかったことから、双方の話し合いの結果、会社員の表記にしていたという。

 新たにこの診療所で5人目の感染者となる津市の60歳代の看護師女性の感染が判明。この診療所のスタッフは医師を含め計7人で、陽性が判明した看護師が勤務していた今月3〜5日に計121人の患者が受診した。

 クラスター(感染集団)となり、患者の検査が必要になったことなどを踏まえ、正しい職業に修正した。この診療所は会社組織ではないが、県医療保健部の担当者は「(会社員は)無理があったが、公表にあたり、本人の同意が得られず、勤めているという広い意味で表現してしまった」と釈明している。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20200812-OYT1T50321/