https://article.yahoo.co.jp/detail/9e0892bb61708ddcf805c4b4cd2f2dd9a732fbc0

https://muji-pctr.c.yimg.jp/AqrN6ZEr8hvRuGCKSskqoFEu8xf22nFgwKcm4sBpYOmH-rh5IAg-dyH5RmGSmLF2YEJo5WxBKq73-TC7mrJIWHmPyJEJZW-I10wwBbweteZVv6FjG86PZ-dHCHEN7rPB
某コーヒーチェーン店の空容器(編集部で再現の上、回収)

多くの自動販売機の横に設置されている飲み終わった缶やペットボトルを捨てるためのボックス。

これが実は「ゴミ箱」では無いことをご存知だろうか。

正式な名称は、「自販機専用空容器リサイクルボックス」。その名の通り、
リサイクルを目的として空容器を回収するための箱である。

だが、一部にはボックスに缶やペットボトル以外を捨ててしまう人もいる。
みなさんも、こんな状況に出くわしたことあるのではないだろうか。

自販機の横にあるリサイクルボックスに「捨てられた」ドリンクの容器。

注目すべきはカップの蓋がボックスの穴に、つっかえていることだ。
これではペットボトルや空き缶を、後からやってきた人が入れることができない。
そもそもリサイクルボックスなのだから、自販機で購入したもの以外は、入れてはいけないのだ。

リサイクルボックスの使い方をめぐっては、ツイッターに

「ペットボトルのゴミ箱にスタバの容器突っ込んであるの初めて見たよ」
「ペットボトル用のゴミ箱にスタバとかコンビニコーヒーとかの容器突っ込んであるのがもっとイラつく」
「缶用のゴミ箱にタピオカとかのカップの容器突っ込む奴絶許」

といった反応が寄せられている。ネットやSNS上の声を見ると、リサイクルボックスではなく
「ゴミ箱」と認識されている場合が多いが、それでもドリンクの容器を捨てていく人に不快感を覚える人は多い。

業界団体「リサイクルボックスはゴミ箱ではありません」
そもそも「自販機専用空容器リサイクルボックス」には、こんなステッカーが貼られている場合がある。

https://muji-pctr.c.yimg.jp/AqrN6ZEr8hvRuGCKSskqoP3oA41h7Hzqj9rBEC7s8_9PAfo-IeEF7yHEEBX4BXgUlFrzbTT5BnxLGiTEzfjKuY2gi4ZmsjPyVaKPc7VMGtYO2b6f-TvjIURtA3YzB5JE
「リサイクル目的に空容器だけを集めています」(画像は編集部撮影)

リサイクルボックスには「リサイクル目的に空容器だけを集めています」という文言とともに青い丸マークで
「飲料空容器」がくくられ、タバコの吸い殻やカップは「その他のごみ」として赤いバツマークがつけられている。

こちらのステッカーを19年5月頃から貼布し、啓発活動を行っているのは全国清涼飲料連合会(以下、全清飲)である。

8月17日、Jタウンネットが同連合会の広報部・白石和弘さんに取材すると、回収ボックスにカフェなどの
持ち帰り用カップを突っ込む人は多いとし「やめていただきたい」と強く念を押す。

「昨年のタピオカブームの到来と同時に、エリアにもよりますが、リサイクルボックスにタピオカなどの
容器を捨てる人が増えました。リサイクルボックスはゴミ箱ではありませんので、やめていただきたいですね」(白石さん)

19年4月から20年3月頃にかけて、都内で2回に分けて実地調査を行ったところリサイクルボックスに入れられた
清涼飲料空容器(ペットボトルや缶、びん)は平均69パーセントで、「異物」(たばこの吸い殻や弁当の空き容器、
カフェチェーンの持ち帰り用カップなど)が平均31パーセントもあったという。

業界統一の啓発ステッカーを全国で約56万枚(首都圏と京阪神エリアの自販機)に貼り付けすることで、
消費者に「自販機専用リサイクルボックス」であることの認知を図っているという。

白石さんが強く訴えるのは「リサイクルボックスはゴミ箱ではない」という点だ。
このボックスに汚れた容器などが入っていると、ペットボトルのリサイクルが出来なくなるそうで

「飲み残しや異物混入で、綺麗なペットボトルが汚れてしまうと、消費者の口に触れるものなのでペットボトルに
リサイクルができなくなります。この点を消費者の方に伝えていくために、ゴミ箱ではないという啓発活動をしています」

と話す。

20年5月末には、「ゴミ箱じゃないよ。リサイクルボックスです」という啓発ポスターを約6万枚作成。
全国の小中学校や自治体、屋内の自販機横に掲示したそうだ。