https://mainichi.jp/articles/20200818/k00/00m/010/228000c
 政府は弾道ミサイル防衛などに当たる人員を確保するため、海上自衛隊の自衛官を2000人以上増員する方針を固めた。陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」配備断念を受け、海自の体制強化が必要と判断した。現在の採用の仕組みを見直し、早ければ2021年度当初予算案で人件費を増額させ、現在約4万3000人の海上自衛官を数年かけて約4万5000人以上に増やす。

 政府は「イージス・アショア」を導入し、陸上自衛隊に運用させることで海自の負担を軽減する方針だったが、6月に配備計画を断念した。代替案でイージス艦を増やす案が浮上しており、乗員の確保が課題だ。だが、海自は北朝鮮によるミサイル発射や中国軍の海洋進出への対応などで人手不足が慢性化している。政府は陸上自衛隊との相互協力を拡充させ海自の負担軽減を図るが、海自自体の増員も図る。

 具体的には、実際の定員から一定数を減らした人数の分だけ人件費を確保する「充足率」を廃止する。充足率は1950〜60年代に自衛官の募集が難航し、定員を埋められず予算を返上するケースが相次いだため導入したが、安全保障上必要な装備・人数から算出した定員が有名無実化するとの批判も出ていた。今年3月の海自の定員は4万5356人だが、20年度当初予算ベースで人件費を確保したのは93・71%分だった。政府は充足率を廃止することで実際の定員まで採用する仕組みに見直す。

 増員した海上自衛官は弾道ミサイルの迎撃を担うイージス艦や、他国の艦船の動きをけん制する役割を担う潜水艦の乗員などに割り当てる方針。政府関係者は「上限が二重に設けられている仕組みを解消し、日本の防衛力強化を図りたい」と話した。【加藤明子】

就役した海上自衛隊7隻目のイージス艦「まや」=横浜市磯子区で2020年3月19日、北山夏帆撮影
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★1:2020/08/18(火) 22:41:45.75
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