新型コロナウイルスの影響で、今夏は旅行や帰省を控えた人も少なくないのでは。
リサーチ会社のゼネラルリサーチ(東京都渋谷区)が帰省の状況について調査したところ、
実際に帰省した人の2割が「誹謗中傷の被害に遭った」と回答した。

コロナ禍で行政などによる移動制限の方針が二転三転、消費者の行動や意識も長期的に分断されつつある現在。
感染者やその家族に加え、「都会からの帰省者」など、特定の属性の人への偏見や攻撃がさらに問題になりそうだ。

調査はゼネラルリサーチが8月20日〜21日に掛けて、帰省先が関東圏外に当たる全国の男女約1000人にネット上で実施した。

まず「今年のお盆は帰省したか」と聞いたところ、75.7%が「いいえ」と回答。帰省した人は4分の1止まりという結果になった。
帰省した人に「誹謗中傷の被害に遭ったか」と聞いたところ、20.6%が「はい」と答えた。

調査に寄せられた具体的な被害の中身は人それぞれで、「周囲の人から冷ややかな言葉があった」といったものから、
「石を投げられた」 「非難の落書きを郵便受けに投げ込まれた」などの重い内容も寄せられた。

一方、帰省した人にさらに「帰省の際に注意したことはあるか」とも質問した(複数回答可)。
トップは「帰省先での外出を控えた」で44.8%、次いで「公共交通機関を使わず車で帰省」(39.9%)、
「帰省先で人と会うのを極力避けた」(38.7%)と続いた。周囲の反応を想定して気を遣う帰省者の様子が浮かび上がる。

また調査対象者全員に、帰省と関係なく「知人や友人で、新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷を受けた人はいるか」と聞いたところ、
10.8%が「はい」と回答した。

新型コロナを巡っては、感染のもたらすこうした二次被害も問題になっている。

政府は感染者やクラスターの出た飲食店に対する誹謗中傷への対策を検討するワーキングチーム設置を決めている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b59c5422ea38565334cbe2bfbad1bfd5895c9aa6