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決算資料より
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カンロ飴(あめ)やグミで知られるカンロ(東京都新宿区)の2020年12月期第2四半期(1〜6月)決算が大きく前年割れした。

 原因は新型コロナウイルス。
マスク着用の増加でのど飴が売れなくなるなど、主力商品の販売不振につながった。

■「新しい生活様式」に即した商品展開へ

 カンロの決算資料によれば、新型コロナウイルスが感染拡大した今年3月以降、キャンディ市場全体(飴、グミ、ラムネ、キャラメルなど)の販売金額は減少に転じ、20年1〜6月は935億円(前年比7.5%減)に落ちこんだ(調査会社「インテージ」調べ)。

 カンロは、「カンロ飴」「健康のど飴たたかうマヌカハニー」といった飴や、「ピュレグミ」「カンデミーナ」などのグミが売り上げの大部分を占めるだけに、影響をもろに受けた。

 純利益は黒字を確保したものの、売り上げは前年同期比5.4%減の約111億5000万円、本業のもうけを示す営業利益は同31.1%減の約3億4000円だった。

 中期経営計画の損益目標も、「(コロナの)収束時期を明確に見通すことができず、現時点でその影響を合理的に算定することが困難」として取り下げた。

 カンロによれば、通勤・通学、オフィス、行楽などさまざまな場面でキャンディの喫食が減った。
対面機会の減少によるエチケット需要の低下や、手指の衛生面が気になるためだ。

 そのほか、(1)マスク着用でのどの潤いが保持される(2)マスクをしながらの喫食はメントールが目に染みる(3)インフルエンザ患者の減少――を理由に、のど飴の売り上げも振るわなかった。

 同社は下期以降、「新しい生活様式」に対応した商品展開などで巻き返しを図るとする。

 具体的には、

「『のど飴』シリーズで"のどへの潤い・のどケア強化"」
  「気分転換・楽しさの演出(コラボ商品)、噛み応えのあるグミや癒し感覚のあるグルメキャンディ」
  「摂取カロリー意識や、家庭内消費としての遊び心を満たすキャンディ・グミ、『お腹の調子を整える』特保食品、素材を活かした新商品」

の3本柱をかかげる。