信州大学教育学部の今年度入試(前期日程)で出題された地理の問題の一部で、大学が公表した「正答」に対し、外部から「誤りではないか」との指摘が3件寄せられていることがわかった。大学側は読売新聞の取材に、「指摘は多い印象で、奇問のようになっていた認識はある」とし、再検証していることを明らかにした。

 指摘があったのは、「地理歴史、公民」で出題され、メルカトル図法の世界地図を見ながら正解を導き出す「問題5(地理B)」の(3)。五つの選択肢の主題図を作製する場合、メルカトル図法の世界地図を用いることが適さないと考えられるものを全て選ぶよう求めた。大学が正答としたのは一つで、それ以外は不正解とした。

 これに対し、予備校など教育関係者から「正答は一つだけではない」との指摘が相次いだほか、全国の大学の入試問題と答えを掲載した「全国大学入試問題正解」(旺文社)も複数の正答を掲載している。疑問を指摘した教育関係者は「丁寧に学習を積み重ねてきた受験生が問題文と選択肢を読めば、別の選択肢も選んだはずだ」とする。

 こうした疑問に大学側は「問い方や選択肢の文の表現をよりわかりやすく工夫すべき部分もあった」とする一方、「正答を変えることはない」と返答したが、同大入試課の龍野範生課長は取材に対し、「学習指導要領の範囲でどのような解答が導かれるか、再検証している」と述べた。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/231d1c8b9b738c9d8047f50b19916a6157e0918b
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