「6月の定期健診で再発の兆候が見られると指摘を受けた。その後も薬を使いながら、全力で職務に当たってきたが、先月中頃から体調に異変が生じ、体力をかなり消耗する状況となった」

 28日に会見を開き、突然の辞意を表明した安倍総理。理由となった「潰瘍性大腸炎」は、安倍総理が中学生の頃に発症。2007年の第一次政権の時も、この持病の悪化が退陣の大きな理由だった。

 その後、体調は回復し、安倍総理は2012年に政権を奪取。「画期的な新薬で無事元気に、まったく(健康に)問題はなくなった」と説明し、体調の不安を指摘されても有効な薬ができたことで症状が抑えられると語っていた。

 総理を苦しめる潰瘍性大腸炎とはどのような病気なのか。また、病気との付き合い方は。28日の『ABEMA Prime』は、現在も闘っている当事者に聞いた。

■「言葉は悪いが、漏らしても良い準備をする」

 潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起き、ただれたり(びらん)潰瘍ができて、腹痛や下痢、血便などの症状が出る。国が定めた指定難病で、患者は約700人に1人。原因は不明で、長期経過で大腸がん併発のリスクがある。

 20代半ばで潰瘍性大腸炎を発症した、炎症性腸疾患患者の情報交換などを行う「埼玉IBDの会」代表の仲島雄大氏は、「20代半ばで発症して今53歳なので、(人生の)半分くらいは病気だ。良い時を『寛解』、悪い時を『再燃』という言い方をするが、寛解と再燃を繰り返して、良い時は1年以上もったり、その中でも少し調子が悪かったりした」と話す。

 症状については、「トイレの頻度が多くなり、一番ひどい時には20回以上行くこともあって、それだけ体力を使う。トイレに行っても出ない、お腹が痛いということが続くので、日常生活もままならないことが多い。トイレから出られなくなることが多いので、仕事にも支障が出てくるし、外出もできない」と説明。

 2ちゃんねる創設者のひろゆき(西村博之)氏が「リモートの仕事でも難しいのか」と尋ねると、「(症状が)落ち着いてくれば、リモートの仕事は私たちの疾患には向いていると思う」と話した。

 さらに、ひろゆき氏が「例えば、仲島さんが1週間の海外出張になってトイレに籠ってはいけないという場合、どういった準備をするのか」と続けると、「言葉は悪いが、漏らしてもいい準備をする。私は車で通勤したり外に出たりすることが多いので、まず移動する場所のどこにトイレがあるかをチェックして、トイレに行きたくなったら近いところを通る。万が一ダメな時には漏らすしかないので、“漏らしても良いセット”のようなものが車に積んである」と答えた。

 また、このコロナ禍で懸念していることがあるという。「(潰瘍性大腸炎は)基本的に自己免疫疾患と言われるもので、自分の身体を自分で攻撃するため免疫を抑える薬を使うことが多い。そうすると、コロナにかかりやすいということはある。私は今(症状が)落ち着いている方なので2カ月おきに病院に行く形だが、通っている大学病院がコロナ患者を受け入れているので、怖くて行けなかった」。

 とはいえ、薬をもらうため病院に行かなければならないこともあるそうで、「(コロナ対応は)だいぶ進んできて、電話で対応してくれたり、症状が落ち着いていればそのまま処方箋を書いてくれたりという配慮をしてくれる形になった。どうしても薬で抑えて寛解状態を保つことが多く、薬がなくなると不安になってしまうので、薬はもらいにいくような形にはしている」と話した。

■「安倍総理の真似をしろと言われてもできない」

 さらに、ひろゆき氏が「例えば、仲島さんが1週間の海外出張になってトイレに籠ってはいけないという場合、どういった準備をするのか」と続けると、「言葉は悪いが、漏らしてもいい準備をする。私は車で通勤したり外に出たりすることが多いので、まず移動する場所のどこにトイレがあるかをチェックして、トイレに行きたくなったら近いところを通る。万が一ダメな時には漏らすしかないので、“漏らしても良いセット”のようなものが車に積んである」と答えた。

 また、このコロナ禍で懸念していることがあるという。「(潰瘍性大腸炎は)基本的に自己免疫疾患と言われるもので、自分の身体を自分で攻撃するため免疫を抑える薬を使うことが多い。そうすると、コロナにかかりやすいということはある。私は今(症状が)落ち着いている方なので2カ月おきに病院に行く形だが、通っている大学病院がコロナ患者を受け入れているので、怖くて行けなかった」。

以下ソース先で

2020.08.30 08:00
https://times.abema.tv/posts/8621996