今年上半期(1〜6月)に埼玉県警が虐待の可能性があるとして児童相談所に通告した児童数が前年同期より2割以上増えたことが県警のまとめでわかった。県警は「しつけ」と称した体罰の禁止を明記した改正法の浸透不足や、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い親子で在宅する時間が増えたことが影響したとみている。

 少年課によると、上半期の通告数は前年より964人多い4985人(24%増)。内容別では、心理的虐待が3913人(24・4%増)、身体的虐待が654人(34・3%増)、ネグレクトなどが412人(9・3%増)と続いた。

 児童虐待の検挙件数は前年より19件多い68件(38・8%増)で、殺人未遂や傷害などの身体的虐待が56件を占める。ネグレクトなどは3件で、2017年12月に伊奈町で当時4歳の長女を虐待死させたとして両親が今年3月に逮捕・起訴された事件が含まれた。

 県警は児相との連携を強めており、近年の通告数は増加傾向にある=グラフ=が、上半期の増加については、昨年6月の改正児童福祉法などの成立で親らによる「しつけ」と称した体罰の禁止が明記されたことが十分に知られていないためだと分析。コロナ禍による外出自粛や休校によって親子で家にいる時間が増えたことも影響したとみる。

 4月の緊急事態宣言以降は、「ゲームやスマホの時間を守らないので、たたいて叱った」「宿題をしないので夕飯を与えなかった」など、改正法では違法とされる身体的虐待が目立ち、事情を聴かれて「しつけで叱っただけ」「自分の行為が虐待に当たるとは知らなかった」と話す保護者が多いという。

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