文部科学省は3日、学校が本格再開した6月1日から8月31日までに、
新型コロナウイルスの感染が確認された小中高校生は計1166人に上ると発表した。重症者はいなかった。

家庭内での感染が半数以上を占め、学校内での感染は15%だった。

内訳は、小学校428人、中学校266人、高校463人、特別支援学校9人。
前回公表した7月末時点は計242人で、8月だけで924人増えたことになる。

感染経路は、「家庭内感染」が655人で全体の56%(前回57%)となり、
小学生では75%を占めた。「学校内感染」は180人で15%(同5%)、高校生では33%だった。

文科省は「児童生徒の全体数から見れば感染率は低い。親から子供にうつるケースが多いようだ」と分析している。

文科省はこの日、感染が一定程度抑えられているとして、「感染症対策マニュアル」を更新した。
マニュアルでは、感染状況に応じて、これまでは教室などでの身体的距離を「できるだけ2メートル程度」としていたものを、
「1メートルを目安」に変更。これで、感染が拡大しつつある地域でも、分散登校せず、40人での授業が可能となる。

フェースシールドのみで活動する場合、距離を取ることも新たに加えた。

また、感染増の一因には寮生活を送る高校生らの集団感染があるとして、
症状が治まっても2日間は個室で過ごすことや部活動に参加しないことなども盛り込み、
クラスター(感染集団)対策を講じることを全国の教育委員会や大学にも通知した。
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20200903-OYT1T50249/