ことしのノーベル賞の発表が来月5日からはじまりますが、アメリカの学術情報サービス会社が、受賞が有力視される研究者として、いずれも東京大学の中村祐輔名誉教授と、藤田誠卓越教授の2人を選びました。

アメリカの学術情報サービス会社「クラリベイト・アナリティクス」は、およそ5000万の研究論文を分析し、注目度が高い研究を行い、ノーベル賞の受賞が有力視される研究者として世界6か国の24人を発表しました。

このうち日本人では、ノーベル医学・生理学賞の受賞が有力視される研究者として、がん研究会がんプレシジョン医療研究センター所長で、東京大学名誉教授の中村祐輔さん、ノーベル化学賞の受賞が有力視される研究者として、東京大学大学院工学系研究科の卓越教授、藤田誠さんの2人が選ばれました。

中村祐輔さんは、人それぞれの遺伝子の変異に基づいた、がんの個別化医療の先駆けとなったことが評価され、藤田さんは分子どうしがひとりでに結び付く「自己組織化」を利用して、新しい物質を作り出す「超分子化学」への貢献が評価されました。

これまで「クラリベイト・アナリティクス」が選んだ研究者の中から54人がノーベル賞を受賞しています。

中村さんと藤田さんはオンラインで会見を開き、それぞれが研究内容などを紹介しました。

ことしのノーベル賞の発表は来月5日からはじまります。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200923/k10012631141000.html