トランプ大統領とメラニア夫人、大統領顧問が同時感染
[ロンドン発]米大統領選では投票の前月の10月に選挙結果を大きく左右する出来事が起きる「オクトーバーサプライズ」というジンクスがあります。

しかし先日、テレビ討論で民主党の大統領候補ジョー・バイデン前副大統領(77)と前代未聞の泥沼バトルを繰り広げたばかりのドナルド・トランプ米大統領(74)と、メラニア夫人(50)が新型コロナウイルスに感染したというニュースには驚きました。

2人とも「現時点では元気」(ホワイトハウスの医師)だそうですが、さすがのトランプ大統領もこれが年貢の納め時なのでしょうか。大統領選の行方より、今はコロナ感染からサバイブすることがトランプ大統領にとって最重要課題となります。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の統計では65〜74歳のトランプの入院リスクは18〜29歳のコロナ感染者の5倍、死亡リスクは90倍だそうです。コロナ感染による男性の死亡リスクは女性の2倍もあります。

トランプ大統領は身長190.5センチメートル、体重110.7キログラムで、ボディマス指数(BMI)は30.4。同じく新型コロナウイルスに感染し、一時、集中治療室(ICU)に運び込まれたボリス・ジョンソン英首相のBMIは36.17でした。

糖尿病、高血圧、心臓病の原因となる肥満はコロナの大敵です。肥満によるコロナ感染者の死亡リスクは5割増しと言われています。ゴルフ好きのトランプ大統領はお酒もタバコもたしなまず、これまで健康上の問題はないとされてきました。

世界で最も検査を受けている米大統領
元ファッションモデルのホープ・ヒックス大統領顧問の陽性が確認されたというツイートのわずか2時間後にトランプ大統領が自らのツイートで明らかにしました。

ヒックス顧問は現地時間の9月30日夕、ミネソタ州の選挙集会から大統領専用機で戻った時に体調不良を訴えたそうです。トランプ大統領は10月1日、ニュージャージー州の選挙イベントに参加してホワイトハウスに戻りました。

5月初め、ホワイトハウスに勤務する2人が陽性と判定されてからシニアスタッフに対して毎日、検査を実施。大統領と接触する人は全員、簡易検査を受けています。トランプ大統領は世界中で最も頻繁に検査を受けている人物であることに間違いありません。

トランプ大統領は新型コロナウイルスの感染リスクを軽視し、マスク着用にも難色を示してきました。

9月29日のテレビ討論でも最後に、バイデン氏のジル夫人がしっかりマスクを着けていたのに対し、メラニア夫人はマスクなしで登場しました。マスクの有無が大統領選の争点の一つになっていることを浮き彫りにしました。

トランプ大統領とメラニア夫人の感染は、無闇に検査回数を増やすよりマスク着用や接触制限を徹底した方がコロナ対策には効果的であることをトランプ大統領自身が身を持って実証したかたちです。

全員感染したポピュリスト三羽ガラス
新型コロナウイルス・パンデミックにもかかわらず、なかなか公衆の面前でマスクを着けようとしなかった3人の政治指導者がいます。トランプ大統領とジョンソン首相、ブラジルのジャイール・ボルソナロ大統領の3人です。

全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20201002-00201234/
https://newsbyl-pctr.c.yimg.jp/r/iwiz-amd/20201002-00201234-roupeiro-000-3-view.jpg