2011年に起きた「焼肉酒家えびす」の食中毒事件で、富山地検が業務上過失致死傷容疑で調べていた店の運営会社元社長ら2人を再び不起訴とする方針を固めたことが6日、関係者への取材で分かった。19年6月に富山検察審査会が「不起訴不当」の議決を出したことを受け、地検が再捜査してきたが、事実上捜査は終結することになる。

 事件は2011年4月、フーズ・フォーラスが運営していた「焼肉酒家えびす」の富山、石川、福井、神奈川の4県6店舗でユッケなどを食べた約180人が食中毒症状を訴え、県人4人を含む5人が死亡した。店で出されたユッケに付着していた腸管出血性大腸菌が原因とされた。

 6日、遺族らは富山地検を訪れ、検察側から説明を受けた。遺族の1人は「事件から10年たったが、検察という組織は変わらなかった」と無念を口にした。


北日本新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/c0dd3e39ce2e7121305abca629f2538bb9566189