2020年10月07日 08時00分00秒

世界にはiPodやKindle、マリファナを買うことができる多種多様な自動販売機が存在します。そんな自動販売機だけで生計を立てている人々が世の中には複数存在しており、自動販売機業に携わる人々の収入や保有台数などを独自に調査した結果がニュースメディア・The Hustleのザカリー・クロケット氏によってまとめられています。


The economics of vending machines
https://thehustle.co/the-economics-of-vending-machines/


クロケット氏によると、2020年の時点で世界には約1500万台の自動販売機が設置されており、その中の3分の1がアメリカにあると推定されています。また、アメリカにある約500万台の自動販売機のうち、2020年でも稼働している自動販売機は半数以下の200万台であるとのこと。

以下は、アメリカで稼働する約200万台の自動販売機が取り扱っている商品の比率を表した図です。全体の38.7%はキャンディやシリアルバーなどの軽食で最も多い割合になっています。33.7%は飲み物、12.6%を占めるのはキャンディマシンで、7.9%は健康食品です。なお、自動販売機で「生きたカニ」「生きたミミズ」「婚約指輪」「避妊薬」などを売っている場合もあり、そういったものはその他(Other)に分類されています。

自動販売機は、本体を2000ドル(約21万円)以下で購入できることや、在庫補充と現金回収が月数回程度で済むことから注目を集めやすい事業であるとクロケット氏は述べています。そのため、個人で自動販売機業を営む人も多いとのこと。

以下のグラフは2019年のアメリカにおける、企業規模ごとの自動販売機保有率を表したもの。全体の67.1%は年間売上(Annual rev.)が100万ドル(約1億円)以下の企業が保有しており、これに個人事業主も含まれます。また、年間売上が1000万ドル(約10億円)を超えるコカ・コーラのような大企業の自動販売機保有率は全体で10%にも満たず、クロケット氏によると「1社で全体の5%を超える自動販売機を保有している企業はありません」とのこと。

しかし、自動販売機でビジネスを起こすためには多くの困難があるともクロケット氏は指摘しました。たとえば、マイアミで自動販売機業を運営しているポール・バルデス氏はコストを抑えるために中古の自動販売機を1台300ドル(約3万円)で4台購入したところ、すべてが何かしら故障しており修理するはめになったとのこと。また、修理だけでなく、自動販売機を設置する場所を選ぶのも大変だったとバルデス氏は述べています。

クロケット氏によると、好立地を確保するために100回以上も電話をかけたり、売り上げの10〜25%を土地の所有者に納めたりしなければならないオーナーもいるそうです。「この競争の理由は単純です。自動販売機がどこにあるかで、もたらされる収入には途方もない差があるからです」とクロケット氏はコメントしています。

     ===== 後略 =====
全文は下記URLで

https://gigazine.net/news/20201007-vending-machine-economic/