西日本鉄道は12日、グループ会社が発行するICカード乗車券nimoca(ニモカ)を購入すると500円分のポイントを付与するキャンペーンで、付与額とカード返却手数料の差額を得る目的で同一人物による大量作成があったとして、9日にキャンペーンを中断したことを明らかにした。

 キャンペーンは9月14日に開始し、今月31日まで実施予定だった。記名式ニモカを新規購入した人に、電車やバス代のほか、電子マネーとして使える500円分のポイントを付与する。西鉄によると、同一人物が大量のニモカを購入したことが判明し、差益目的とみられ不適切と判断した。

 ニモカは預け金を払って購入し、返却する際に預け金は戻るが220円の手数料を取られる。今回は500円分のポイントがもらえるため、1枚当たり280円分の差益が得られる仕組みだった。ポイントは今月末に付与予定で、不適切購入とみられるカードにも付与せざるを得ないという。

 ニモカは2008年に発行を始めた。新規入会者にポイントを付与するのは初めてで、今回の事態は想定していなかった。西鉄はキャンペーン再開について「未定」としている。 (布谷真基)

西日本新聞

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