松山市のデパート「松山三越」が希望退職を募っていたことがわかりました。来年秋に向けた大規模な改装に伴うもので、これまでに全従業員の8割にあたるおよそ200人が応じているということです。

松山三越は販売不振で赤字が続く中、経営の立て直しを図るため、売り場の構成を大きく見直した大規模改装を進めています。

関係者によりますと、売り場の縮小を理由にことし5月から7月にかけて希望退職を募っていたことがわかりました。

これまでにパートを含むすべての従業員の8割にあたるおよそ200人が応じていて、希望者全員がことし12月末までに退職する予定だということです。

また、募集に応じた従業員には退職金を上乗せするほか、人材派遣会社を通じて再就職の支援をしているとしています。
松山三越はネット通販などとの競争で販売がふるわず、昨年度まで10年連続して最終赤字に陥り、ことしも新型コロナウイルスの影響で厳しい経営が続いています。

来年秋にかけて進めている大規模な改装では、上層階に地元の温泉旅館が経営するホテルが入る一方、主力の婦人服や紳士服などの売り場は3分の1ほどの規模に縮小する計画を発表しています。

希望退職について、三越伊勢丹ホールディングスは「あくまでも従業員の意思を尊重した希望退職だ。退職の時期や人数など詳細については答えられない」としています。

NHK 2020年10月15日 11時48分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201015/k10012664061000.html?utm_int=news_contents_news-main_005