【ウィルミントン(デラウェア州)=後藤達也】民主党のバイデン前副大統領が7日夜、当選が確実になって以降、初めて支持者の前に姿を現した。トランプ氏の攻撃的な演説とは対照的に、分断が指摘される国民間の融和と米国の再構築を約束した。会場周辺には数千人の支持者が集い、歓声が響き渡った。

副大統領候補として選挙戦をともにしたハリス氏がバイデン氏を紹介。バイデン氏が小走りで登壇すると、場内は拍手と歓声に包まれた。勝利が確定していない前日までは5分前後、淡々と聴衆に語りかけたが、この日は約20分、次第に語気を強めながら米国の融和を訴えた。

コロナ対応で入場規制もあり、会場近くの駐車場にも数千人の支持者が集まった。ほとんどの人がマスクを付けていたが、肩が触れ合うほどに密集。「USA!」や「ウィ・ラブ・ジョー」などと歓声が飛び交った。

地元デラウェア州ウィルミントンの人だけでなく、遠方からも大勢が集まった。

メリーランド州ボルティモアから駆けつけた男性は「分断を促すトランプ氏とは正反対の演説だった」と語った。ワシントンから訪れたキャリーさんは「民主主義と米国を再生する大切な瞬間。この場所に来たかった」と話した。

郊外から訪れた男性は「歴史が変わる瞬間を息子にもみせたい」とバイデンと書かれたプラカードを子供と共に掲げた。

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