0001七波羅探題 ★
2020/11/14(土) 22:08:28.66ID:JPFJArF0914日、午前11時過ぎ。今やすっかり有名になった、埼玉県草加市の高級車240台が置き去りにされた駐車場に、20代から40代の男女が続々と集まり出した。
みな顔は強張っている。無理もなかろう。彼らは今、突如、天から降ってきた“ローン地獄”に喘ぎ苦しんでいるのだ。オーナーらは、Sグループから“費用ゼロの投資”として、高級車のオーナーになるよう勧誘され、7年もの長期ローンを信販会社と組まされた。だが10月上旬、Sグループは経営破綻。それから月々数万円から10数万円の返済に追われる身となってしまったのだ。中には、又貸しは契約違反だとして、信販会社から一括返済を迫られているオーナーもいるという。
そんなオーナーらの前に、急遽、S側代理人が現れ、説明するというのである。いったい何が起きたのか。Sグループ破綻から1カ月もの間、駐車場に訪れるオーナーたちに、ボランティアで相談に乗ってきた管理人が説明する。
「数日前、Sグループの代理人を名乗る弁護士が、鍵と車検証をすべて渡すよう、内容証明を私に送ってきました。渡さないと、刑事・民事を問わず、あらゆる法的手段を取る、という脅し文句も添えて。そして昨日、実際にやってきて、鍵を持って帰ってしまったのです」
そもそも管理人は、Sグループから車の修理などの管理を委託されていた下請け業者である。あくまで善意で、困り果てたオーナーたちのためを思い、昼夜を問わずに相談に乗ってきた立場であった。
「オーナーたちはローンを少しでも軽くするため、早く車を処分したがっています。彼らが何の権限があって、鍵を持っていくのかわからないんです。だったらきちんとオーナーたちに説明すべきだろうと話し、急遽この場を設定したのです」(同)
「まず詫びからだろう!」オーナーたちはヒートアップ
正午近くになると、弁護士らしき男性2人が駐車場に現れた。そして、集まった30人ほどのオーナー一人ひとりに、ペーパーを配り始めた。
ペーパーには「受任のご連絡」とあり、彼らの連絡先が書いてある。Sグループが、これから破産手続きを開始するにあたり、混乱を回避するため、車輌の返還等の対応を一時停止するとある。
だが、説明会が始まる前からオーナーたちはヒートアップ。弁護士に詰め寄り、
「1カ月以上、なんも連絡ないのかよ。お前らは!」
「私たちもお話を聞いたのは、10月の後半で……」(弁護士)
「知らねえよ! 破綻だかなんだか知らねえけど、人としての心はないのか? あ?」
「筋が通ってないよね。あんたたちはもう向こうの代理人になったんだろう。なのに、まず詫びの一つもない!」
「なんの権限あって、車を持ってくんだよ。じゃあ、車持っていっていいから、その代わり負債も持っていってよ」
>>2以下へ続く
週刊新潮WEB取材班 デイリー新潮 2020.11.14
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11141837/?all=1&page=1