新型コロナウイルスの影響で人手不足に陥っていた長野県内の農家にベトナム人およそ230人をあっせんした会社が、農家からベトナム人に対して支払われた賃金から2000万円余りを違法に搾取していたとして書類送検されました。
書類送検されたのは、大阪にあるベトナム人のあっせんを行う会社「ホアンアン」の代表社員ら3人です。

労働基準監督署によりますと、3人はことし5月から8月にかけて長野県佐久地域の農家120戸ほどにベトナム人およそ230人をあっせんしたうえ、農家が支払った賃金から合わせておよそ2100万円を搾取したとして、労働基準法違反の疑いが持たれています。

「ホアンアン」をめぐっては、ベトナム人の技能実習生を農家で違法に働かせていたとして長野県警が代表社員らを逮捕していて、その捜査の過程で、今回の被害も明らかになったということです。

佐久地域は全国有数の葉物野菜の産地ですが、当時は新型コロナの影響で深刻な人手不足に陥っていたということで、警察などはコロナで同じく困窮していた実習生らを農家に送り込み、不正に利益を得ていたとみて実態の解明を進めています。

労働基準監督署は代表社員らの認否を明らかにしていません。

2020年11月17日 22時35分
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