米国株式市場は値動きの激しい展開の末、続落して取引を終えた。新型コロナウイルスワクチンの開発進展を好感する一方で、
感染急拡大やロックダウン(都市封鎖)を巡る懸念が重しとなった。

主要3指数はほぼ終日、景気敏感株や小型株主導で上下に振れたが、結局マイナス圏に沈んで引けた。

インバーネス・カウンセルの最高投資責任者、ティム・グリスキー氏は「感染拡大が続く向こう6─9カ月という短期間か、
その後に誰もがワクチン接種を受けてウイルスが根絶される時期」のどちらに照準を当てるべきか投資家は判断しかねていると指摘した。

その上で「問題は多いが、バイアスは明らかにバリュー(割安)株と景気循環株に傾いている」と述べた。

製薬大手ファイザーPFE.Nは18日、独バイオ医薬ベンチャーのビオンテックBNTX.Oと
共同開発する新型コロナワクチンの臨床試験(治験)で95%の予防効果が確認され、重篤な副作用も見られなかったとする最終結果を発表した。

市場参加者はワクチン開発の進展を慎重ながら楽観的に受け止めてきたが、世界の感染者数が記録的な水準に増加し、
経済再開の巻き戻しや新たなロックダウンの動きが出る中、警戒感も高まっている。
https://jp.reuters.com/article/ny-stx-us-idJPKBN27Y30P