https://mainichi.jp/articles/20201120/k00/00m/040/043000c

神戸市は19日、酒類を提供する飲食店に実施しているPCR検査に関連し、
新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生しても「基本的に店名は公表しない」と発表した。
感染拡大防止のため、8月から検査を行っているものの、申し込みは4件にとどまっており、
店主らの風評被害への不安を解消して検査数を増やす狙い。

市は従業員がせきなど症状のある客に接した可能性があることを条件に、希望する飲食店の従業員らに
無料でPCR検査を実施。当初はクラスターの恐れがある場合は店名公表への協力も条件としていた。
9月から県の「新型コロナ追跡システム」を導入した場合は公表を拒めるように緩和したが、
検査は4件(20人)にとどまっている。市健康局によると、感染者が訪れた飲食店に制度の活用を促しても、
断られるケースが多いという。

市内ではパブやスナックなどでクラスターが発生したが「客を特定できている」とし、店名を公表していない。
市幹部は「飲食店での感染は濃厚接触者を追える場合が多く、店名公表の必要性が高くないことが分かった。
検査を増やし、クラスターの拡大を防ぎたい」と話している。


神戸市が市内の飲食店に発送するPCR検査制度のチラシ=神戸市中央区で2020年11月19日午後3時1分
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