政府は25日、新型コロナウイルス感染症対策分科会(会長・尾身茂地域医療機能推進機構理事長)を東京都内で開いた。分科会は、新型コロナ拡大を受け、感染者の急増などを示す「ステージ3」に相当する地域を対象に、それ以外の地域との人の往来をなるべく控えるよう要請。酒類を提供する飲食店への営業時間短縮を早急に検討することも盛り込んだ提言をまとめた。

 分科会の提言は、感染が拡大する各都道府県に対して「年末年始を穏やかに過ごすため、この3週間に集中して、早期に強い措置を講じる」ことを求めた。観光支援策「Go To トラベル」キャンペーンでは、感染拡大地域から出発する旅行についても一時停止を検討するよう要請した。

 尾身会長は記者会見で、「Go To トラベル」を一時停止した札幌市、大阪市に加えて、東京23区、名古屋市がステージ3に相当するとの認識を示した。
 提言ではまた、感染者の増加などに伴う医療提供体制の逼迫(ひっぱく)回避や保健所の負担軽減策の必要性も強調。ステージ3相当地域では、高齢者でも無症状・軽症患者については「宿泊療養または自宅療養をお願いすること」とした。

時事通信 2020年11月26日00時34分
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