“敬語ができる”ことは社会人の条件であり、新人研修のときにはよく敬語の研修も行われます。でも実際のところ、学生時代にアルバイト先で習った間違った敬語を、堂々と使う人も少なくありませんよね。でもちょっと待って! ビジネスの世界では、通用しない「バイト敬語」もあるのです。

 例えば、お客様にお茶を出すとき「お茶でございます」と言うべきところを、「こちらお茶になります」と言っていませんか? 日本語力検定委員会の「正しい敬語どっち?350」(彩図社刊)によると、「なります」は、「です」よりていねいな言い方をしようと「ございます」の代わりに使われるようになった傾向がありますが、適切な表現ではないそうですよ。

また、領収書の要否を聞くとき、「領収書のほうはどうなさいますか?」と言っていませんか? この場合、「領収書はどうなさいますか?」が正解。「〜のほう」は、物事をぼかして言ったり遠回しにしたりする用法と、対比・比較する対象がある場合に使うもので、必要以上のぼかし表現は逃げの姿勢が感じられるので注意が必要なんだそうです。

 その他、「1000円からお預かりいたします」の「から」や、「よろしかったでしょうか?」も使いがち。グレイヘアリストでライターの朝倉真弓さんの著書「闘う敬語 仕事の武器になる『敬語入門』」(プレジデント社刊)によると、バイト用語が気になり、不愉快だと思っている年長者は思っているよりもたくさんいるそうですよ。

バイト敬語を知らずに使ってしまい、白い目で見られて会社の格を落とさないようにしたいですね。

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