早稲田大+東京女子医大“見合い話”の行方は? 慶大&東京歯科大の合併で動向注目 「悲願」の裏に障壁も


慶応義塾大(長谷山彰塾長)と東京歯科大(井出吉信学長)が、2023年4月をめどに運営する学校法人の合併協議を始めると発表した。そこで動向が注目されるのがライバルの早稲田大だ。医学部設置を悲願とする早大をめぐってはかねてから噂される“見合い話”もあるが、実現に向かうのか。

慶大には医学部と看護医療学部、薬学部があり、東京歯科大歯学部を統合することで、医療系の研究や教育の一層の推進を目指す。医療系4学部を持つ私立の総合大学は初めてとみられる。

東京歯科大は歯科医師国家試験の合格率が高い有力大学で、創設者が、福沢諭吉が立ち上げた慶応義塾の出身ということなどもあり、慶大とゆかりがあった。

少子化などを背景に大学再編の動きが進んでおり、文部科学省によると、大学を運営する学校法人同士の合併はこれまでに9例。医療系では11年、看護系の聖母大と上智大の運営法人が合併し、上智大が看護学科を設けた事例もある。

早大の田中愛治総長は、18年の総長選立候補の際に医学部設置の必要性を提言し、「単科医科大学を吸収合併する戦略に絞って考えていく必要があります」と指摘していた。総長就任後も、メディアの取材に医学部設置を「早稲田の悲願」と語っている。

気になる合併相手だが、受験関連の分析に定評のある「大学通信」の安田賢治ゼネラルマネジャーは「かねてから東京女子医科大との合併話が噂されている。すでに女子医大の敷地内には、早大と連携の研究施設も設置されている。経営不振や学費の値上げが注目されている女子医大側にとっては、早稲田ブランドの獲得で学生の質を底上げするチャンスだ」と指摘し、こう続ける。

「環境は整っているともいえるが、当事者間での話し合いがまとまらない現状を見るに、障壁もあるのだろう。今回の慶大の動きが刺激になる可能性は十分考えられる」

ヤフーニュース 11/30(月) 16:56
https://news.yahoo.co.jp/articles/9a6511f05bd0abc1048b6ba45fb61d3adb159c1e
配信元は夕刊フジ