ポルシェジャパン(東京都港区)は、千葉県木更津市内に開設する体験施設「ポルシェ・エクスペリエンスセンター(PEC)東京」の概要を発表した。オープンは来年夏の予定で、PECとしては世界で9番目となる。既存のサーキットなどを活用せずに整備するのは初めてという。

木更津市伊豆島の43ヘクタールの敷地に全長2・1キロの走行コースを設置。地形を生かした高低差があり、オフロード体験などもできる。併設の建物はレストランや会議室、レーシングシミュレーターなどを備え、建設費を含む総投資額は約50億円としている。

利用はポルシェのオーナーや購入予定者に限らず、希望者は90分の有料試乗などができる。都内で24日に開かれた記者会見で、同社のミヒャエル・キルシュ社長は「フルスロットルからブレーキを踏み込むなど、ポルシェ車の性能を最大限まで体験することは、ほかではできない」とPRした。

施設名を「東京」とした理由について、キルシュ社長は「都心から1時間で行けるなら許容範囲では。施設を紹介する際は必ず『PEC東京 in Kisarazu、Chiba』と入れる」と笑顔で答えた。

同社はこの日、県、木更津市との間で、産業や観光の振興、環境保全、災害時の地域支援活動で連携を図る覚書を交わした。森田知事は「ポルシェが木更津市を選んでくれたのは私たちにとって誇りだ」と強調。渡辺芳邦市長は「木更津市の認知度が高まるなど様々な波及効果が望める」と期待を込めた。

2020/11/27 15:22
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20201126-OYT1T50024/