徳島家裁は1日、地検に送致すべき交通事故の事件記録を、記録庫に約7年間放置していたことが判明したと発表した。11月13日付で送致したが、公訴時効の5年を過ぎていたため、同25日付で不起訴処分とされた。
 家裁や徳島地検によると、事故は2013年7月5日に徳島市内で発生。当時19歳だった女性の運転する車が交差点を右折しようとした際、自転車に接近し、乗っていた女性が驚いて転び1週間のけがをした。車を運転していた女性が家裁送致後に成人したため、自動車運転過失傷害罪で地検に記録を送る必要があったが、他の記録に紛れ送致できていなかったという。
 徳島地検の花輪一義次席検事は「車と自転車は接触しておらず、スピードも出ていなかった。期限内に送致されても恐らく起訴猶予の処分相当だったと判断する」との見解を示した。
 斎藤正人・徳島家裁所長の話 誠に遺憾。職員に対する指導を徹底し、再発防止を図っていく。

時事ドットコム 2020年12月01日18時48分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020120101050&;g=soc