気管支ぜんそく患者は、新型コロナウイルスに感染するリスクが低いことがわかった。
この研究は科学系データベース「サイレンスダイレクト」で公開されている。

この研究論文の著者の1人であるユージン・マーゾン博士によると、この結論を説明できる3つの仮説が存在するという。

第一に、アレルギー性呼吸器疾患の患者は、新型コロナウイルスがヒトの細胞内に侵入する際に利用する
アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)の受容体の発現が著しく低いことが挙げられる。

第二に、ぜんそく患者の多くは、治療の際に吸入コルチステロイド薬を使用していることから、
体内での新型コロナウイルスの複製を抑制させることができる。

また研究者らは、ぜんそく患者が感染しにくいのは、社会的要因も関係していると指摘している。

この点についてマーゾン博士は、「ぜんそく患者らはマスクの着用、ソーシャルディスタンス(社会的距離)、
衛生面に関するガイドラインを遵守する可能性が高い」と説明している。
https://jp.sputniknews.com/covid-19/202012037988811/