厚生労働省は8日、来年春に卒業予定の高校生の就職内定率(10月末現在)は64・2%で、前年同期比0・2ポイント増だったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、企業の求人数は2割減ったが、求職者数も減ったため前年並みの高水準になった。同省は「コロナ禍での就職を避け、進学や公務員を志望する生徒が増えたようだ」と分析した。

 今年は感染拡大に伴う休校で、各高校の進路指導が遅れたことから、企業の採用選考解禁は例年より1か月遅い10月16日となった。そのため、今回は全国のハローワークの情報を集計する際、前年9月末の数値を同期として比較した。

 求人数は企業の業績悪化の影響で、前年同期比20・7%減の約37万人。業種別では、人手不足が続く「建設業」が前年並みだったのを除くと、「宿泊業、飲食サービス業」が45・9%減となるなど、大半の業種が大きく落ち込んだ。求職者数は同10・1%減の約15万2000人。内定者数は同9・9%減の約9万8000人だった。

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