※ BLOGOS しらべる部

東京都は10日、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに602人確認されたと発表した。一日あたりの感染者数が600人を超えるのは初めてで、過去最多を更新した。

これに関連して、東京都医師会は先月上旬の定例会見で「(このままのペースで増えれば)4週間後には1日当たり600人という数字になる」と試算を示しており、「本当に予想通りになった」などとネット上で話題になっている。

■「医師会を舐めてはいけない」

都医師会が感染者600人という試算を示したのは11月10日の会見だ。年末年始の医療体制などに言及する中で、猪口正孝副会長は、1日当たりの感染者数が増加し前週からの増加比は1.29倍になっている現状を説明した。

さらに、このペースが続いた場合、2週間で1.4倍、次の2週間で2倍になると指摘。その上で、「4週間後には1日当たり600人になる」という試算を披露した。

新規感染者が600人に達したのは会見からほぼ4週間後だったことから、ネット上では「医師会を舐めてはいけない」「医師のいうことを聞くべきで、素人判断は禁物」など医師会を評価する声が上がっている。

会見では、国の対応に苦言を呈してきたことで知られる尾崎治夫会長も都民に向けて一層の注意を促した。

尾崎会長は「軽症者と無症状の人が大部分ではないか、そんなに数でいうべきではないのではないかとそんな話も十分理解している」とした上で、「それだけ数が増えるとやはり入院、宿泊、自宅療養という形で行政、保健所、医療機関も毎日大変な思いをすることになる」と指摘。

数に注目する意味を強調しながら、「若い人も最近の色んな報告では、10〜20%後遺症が残ると、単なる普通の風邪とコロナは違うのではないかという話が出ている」と注意喚起した。

■12月18日には1020人か「GoTo停止」を強く訴え

都医師会は、都内の1日当たりの感染者数が先月19日に初めて500人を超えたことを受け、翌20日にも緊急会見を開催している。その際にも、感染のペースが維持されると、4週間後(12月18日)には1020人に達する可能性があると試算を示した。

その上で、人の移動が感染拡大に影響しているとみられるとして、国に対してGo Toトラベルの一時停止を求めている。尾崎会長は今月8日の会見でも重ねて停止を呼びかけた。

2020年12月10日 19:18
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