崎陽軒課長が体験した台湾の徹底防疫 15泊16日、筋トレとテレワークの隔離生活

 新型コロナウイルス感染症の水際対策として出入国には大きな制約がある。そんな中、崎陽軒(横浜市西区)の海外事業室課長、西村浩明さん(43)が11月、台湾に出張した。入境者に対する厳格な防疫策で知られる台湾。帰国後、西村さんは現地での体験を詳細に語ってくれた。

 ――崎陽軒が8月に台北駅店を出してから出張まで時間がかかりましたね。

 ◆本当はオープン時に行く予定だったのですが、新型コロナで入境が難しくなり、ようやく11月9日に出発できました。PCR検査の陰性証明書を用意し、飛行機の搭乗手続き前に台湾が指定したアプリをスマートフォンに搭載。台湾の空港に到着するとまず現地対応のSIMカードを購入しなければなりませんでした。

 ――自由に行動できたわけではなかったのですね。

 ◆空港から防疫タクシーで台北市内の防疫ホテル(検疫対象者対応ホテル)に向かいました。覚悟していたので、とにかく窓のある部屋を探して予約しました。ホテルのスタッフから「部屋の鍵はありません」と告げられて隔離生活が始まりました。

 ――14日間の隔離ですか。

 ◆到着の翌日から起算するため、「解放」されたのは24日。実際には15泊16日ですね。

隣室から物音「まるで同志」
 ――報道によると、高雄市では隔離中のフィリピン人男性が部屋から8秒間出ただけで約37万円の罰金を科されました。そんなに厳しかったのですか。

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毎日新聞2020年12月21日 18時00分(最終更新 12月21日 18時00分)
https://mainichi.jp/articles/20201221/k00/00m/040/154000c