セブン、おにぎり消費期限2倍に 「廃棄5割減」 21年3月以降 窒素で鮮度保持

 セブン―イレブン・ジャパンの永松文彦社長は、おにぎりの消費期限を約2倍に延ばす方針を明らかにした。これにより、店頭で販売できる時間を現在の約18時間から1日半〜2日程度に延ばす。食品ロスの削減が狙いで、2021年3月以降、順次、消費期限の長い商品に切り替える。

 毎日新聞のインタビューで明らかにした。おにぎりはコンビ二の「顔」とも言える看板商品。セブンは保存料を使用せずに品質を維持するため、店頭での販売時間を約18時間に設定している。

 おにぎりは、1店舗当たり1日平均約200個販売。天候不順などで客足が減り販売数が減った場合、期限を過ぎた商品は廃棄処分としている。永松社長は、消費期限を約2倍にすることで「おにぎりの廃棄は5割減る」との見込みを示した。

 保存料は使わず、包装する袋に窒素を入れて鮮度を保つ方法を検討している。「手巻き」など種類によって包装方法が異なるため、商品ごとに鮮度の維持が可能かテストを行っているといい、永松社長は「おいしさを維持できるものからやりたい」と強調した。

 セブンは、店舗で1日以上、消費・賞味期限がある食品の割合が約85%で、21年2月には90%に引き上げる目標を掲げている。おにぎりの消費期限を延ばすことで100%に近づけたい考えだ。永松社長は「食品廃棄を減らすことは企業の責任だ」と語った。【中津川甫】

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毎日新聞 2020年12月28日 20時40分(最終更新 12月28日 20時40分)
https://mainichi.jp/articles/20201228/k00/00m/020/319000c