感染拡大が続くなか、新型コロナウイルスの治療に関わる医療現場は年末年始も休むことなく対応に追われました。埼玉県の大学病院では定員を超える重症者を受け入れるなど、負担は限界に達しています。

 医療現場には年末年始の休みはありません。埼玉県川越市にある埼玉医科大学総合医療センター。医療スタッフは、これまでに体験したことのないコロナ診療で精神的なストレスを抱えています。この病院ではコロナ重症者用の病床が4つありますが、すべて埋まりました。重症者は7人に増えました。

元々、中等症で入院していた患者3人が重症化したためです。病院側は中等症のベッドを運用し、なんとか対応しています。2020年も終わりに近付いたこの日もまた一人、患者が運ばれてきました。

 患者の治療にあたる岡秀昭医師。たくさんのコロナ患者を診てきたなかで、ある“特徴”があるといいます。体内の酸素の数値が通常よりも大きく低下しているにもかかわらず、息苦しさを感じないというのです。

 現場の危機感は増しています。東京都は確保しているコロナ患者のベッドの8割が埋まるなど、医療は逼迫(ひっぱく)しています。大みそかの東京医科歯科大学医学部附属病院。年末年始にかけて30人の疑いのある患者を受け入れ、慌ただしい状況が続きました。

 そんななか、少しでもお正月気分を味わってもらおうと、厨房で作った「おせち弁当」が患者や職員たちに配られました。病院では4日もコロナ患者の治療が続いています。しかし、患者が減らない今、受け皿としての病院にも限界があるといいます。

テレ朝news 2021/01/04 18:59
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