大阪府の吉村洋文知事は7日、新型コロナウイルスの感染者が改めて急増したことを受けて、特別措置法に基づく緊急事態宣言を政府に要請したい考えを記者団に表明した。8日の対策本部会議で議論して決める。兵庫県や京都府とも調整し、京阪神一体で要請することを視野に入れていることも明らかにした。

 府内の新規感染者は6日、過去最多となる560人を確認。7日も最多を更新する見込みで、吉村知事は「大阪府として(宣言を)要請すべきじゃないか。対策本部会議で専門家の意見を聞きながら、最終的な判断をしたい」と述べた。4日の段階では「(府内の感染状況の)急拡大は抑えられている。今の段階で要請することはない」と話していたが、感染の急拡大を受けて対応を変える。

 兵庫県でも6日に最多となる248人を確認している。近畿各地で感染は改めて広がっており、吉村氏は兵庫県の井戸敏三知事と京都府の西脇隆俊知事と調整し、両府県と共同で要請したい考えも表明した。

 また、大阪市内の飲食店などに11日まで要請している午後9時までの営業時間短縮については、緊急事態宣言が出た場合、対象地域を府域全体に広げた上で午後8時までに前倒ししする見通しも示した。政府の基本的対処方針に基づく対応とする。(森下裕介、笹川翔平)
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