埼玉県美里町で2020年9月、衰弱した生後3カ月の女児を放置して死亡させたとして、県警は20日、いずれも無職で、父親の金井裕喜容疑者(29)と母親のあずさ容疑者(28)を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。捜査関係者によると、女児は肋骨(ろっこつ)が折れており、県警は虐待の有無を調べる。

 2人の逮捕容疑は、娘の喜空(きあ)ちゃんが肋骨を折る大けがをしており、さらに低栄養状態で衰弱していたにもかかわらず、適切な医療措置を受けさせず、十分な栄養も与えずに20年9月中旬に死亡させたとしている。

 捜査関係者によると、喜空ちゃんは女の子の双子で、事件当時は双子と両親、姉の5人暮らしだった。9月中旬、両親が喜空ちゃんの体調変化に気付いて救急車を呼び、搬送先の病院で死亡が確認された。

 喜空ちゃんは肋骨が複数本折れ、その傷の治り具合が異なっていたことから、県警は違う時期に骨折した可能性もあるとみて裏付けを進める。また、喜空ちゃんは双子のきょうだいよりもやせており、詳しい経緯を調べる。【中川友希、平本絢子、成澤隼人】

毎日新聞2021年1月20日 10時28分(最終更新 1月20日 10時28分)
https://mainichi.jp/articles/20210120/k00/00m/040/054000c