木星の衛星ガニメデは太陽系最大の衛星であり、太陽系内の固体天体としては最も低い規格化した慣性モーメントを持ち、磁場を持つことが知られている唯一の衛星である。また、地球の海よりも多くの水を保持している可能性があり、水の海が液体のまま存在している可能性すらある。

 そんなガメニテから、Wi-Fiと同じ電波が放出されていることが、NASAの探査機ジュノーにより確認された。

■ Wi-Fiと同じ電波を検出。宇宙人によるものか?

 木星の極は磁力線でガニメデと結ばれている。「デカメートル波(短波)」が検出されたのは、ジュノーがここを通過しようとしていたときだ。

 この周波数の電波は、いわゆる私たちが日常的に利用しているWi-Fiと呼ばれるものと同じだ。これはちょっとばかり期待が高まってしまうが、どうやらガニメデのそれが人工的な現象というわけではないようだ。

 「宇宙人ではありません。自然現象です」と、NASA大使のパトリック・ウィギンズ氏は説明する。

 ガニメデの電波は電子が原因であるようだ。電子がそのスピンよりも低い割合で振動すると、電波が急速に増幅されるとのこと(サイクロトン・メーザ不安定)。

 こうした電波を発生させる電子は、これまでジュノーが観測してきたように、遠紫外線スペクトルのオーロラの原因でもあるという。

 宇宙人がいるかもという期待は早くも裏切られてしまったようだ。「ガニメデ」のことを「ガメニテ」と覚えてしまい、未だに間違えてしまう私のせいで、地球外生命体もあきれてエウロパの方に雲隠れしてしまったのかもしれない。毎日10回ずつガニメデと暗唱しよう、そうしよう。

■ 運用終了が迫るジュノー。再延長が決定

  木星の形成と進化の謎を解き明かすべく探査機ジュノーが打ち上げられたのは2011年のこと。2018年に運用が終了される予定だったが、21年7月まで期間が延長されていた。

 その期限が目前に迫っていたジュノーだが、嬉しいことについ先日25年まで運用の再延長がNASAから発表されている。

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