2021/01/22 18:01
 和歌山県岩出市の児童発達支援センター「ネウボラロッツ」で昨年12月、ダウン症の男児(5)がミートボールをのどに詰まらせて死亡した事故を受け、県は22日午後にも児童福祉法に基づき、施設への立ち入り調査を行う。子どもや障害者が施設での食事で、のどを詰まらせて死亡する事故は各地で相次ぐ。県は当時の職員の配置状況や誤嚥ごえん防止の対策が適切だったかなどについて調べる。

県などによると、男児は昨年12月22日、施設内で昼食に出されたミートボールをのどに詰まらせて救急搬送され、同28日に窒息による低酸素脳症で亡くなった。

児童発達支援センターは、障害のある未就学児を対象にした通所型支援施設で、ネウボラロッツはNPO法人「ロッツ」が運営。両親は、保健師の勧めで男児を3歳の時から平日の週5回、同施設に通わせていた。

 男児はあごの力が弱く、食べ物を細かく刻む必要があったが、事故後、施設側は県に対し、「(担当の保育士は)刻む前のミートボールを男児の前に置いた」などと説明しているという。

 施設は事故後、運営を休止中で、取材に対し、「警察の捜査を受けている最中でコメントは差し控える」としている。県は、当時の職員の配置や食事の提供状況などを調査し、違反が見つかれば、処分を検討する。県警岩出署も関係者から事情を聞いている。

両親「全てを明らかに」
 男児の両親は読売新聞の取材に応じ、「信頼して預けた施設で、なぜ息子が死ななければならなかったのか。全てを明らかにしてほしい」と訴えた。

 両親によると、男児を2年前、施設に預ける際、食べ物を刻むよう求め、施設側からは「食事の時は必ず保育士が1人専属でつく」と聞いていたという。

 だが、事故後、謝罪に訪れた施設側は「(当時)担当の保育士は男児を含め、4人の子供の食事介助を行っていた」と説明。男児の前に刻まれていない状態のミートボールが置かれ、「いただきます」の合図があった後、保育士はほかの子供の世話で目を離していたとも聞かされた。

 母親(40)は「宝物だった子供の命が肉団子一つで失われたことに、怒りとか憤りとか不信感があります。空虚という言葉では足りない喪失感」と話す。父親(43)も「ずっと一緒にいられると思っていたのに……」と悔しさをにじませた。

 男児は3兄弟の末っ子。妊娠中にダウン症の可能性があることは検査でわかっていたが、両親2人の気持ちは「障害があるとわかっても覚悟して生むのが親になるということ。ありのままを受け入れよう」。出産や育児に迷いはなかった。

 生まれつき病弱で、誕生後は7回の手術を経験したが、母親は「大変なことも気にならないくらい、生まれた瞬間から愛いとおしく、無償の愛を注いできました」と振り返る。

 毎晩、家族で男児の頬をつつき、「宝物だよ」と声をかけるのが日課だった。成長がゆっくりで、1年前にしゃべり出すと、「たたもも(宝物)!」とうれしそうに言って、家族の頬をさわり返してきたという。

 事故後、ネットでは、男児や親に責任があるかのような中傷が相次いだ。

父親は「死んだ息子は何も悪くない。(施設には)改善点を全部出してほしい」と語り、母親もきっぱりした口調でこう話した。

 「施設の方には、息子の生前、とてもよくしてもらい、感謝していますが、事故に関してだけは許せない。そこの真実は県や警察にきちんと話してほしいです」

全文
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210122-OYT1T50205/
★1:2021/01/23(土) 09:06:33.15
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